INTERVIEW
航空をまとう、その思想を聞く
2026.10.21
INTERVIEW
2026.10.21
WUJIC JOへの7つの質問——デザイナーの創作の源を引き出すQ&A企画
小説や映画、建築、都市の風景などから着想を得て、物語をアイウェアへと翻訳するデザイナー、ウジック・ジョ。
その創作の源は、本人(または代理店)の言葉でこそ深く伝わる。
そこで本記事は、ブランドへのQ&Aをもとに構成する。以下は、お送りする質問項目だ。

新しいコレクションを準備するときは、実際にデザインを始める前に、まるで映画を監督するように世界観や背景を構築します。そのプロセスにおいて、ストーリーテリングは最も重要な要素です。
その物語を伝えるためにイラストやグラフィックを制作しますが、それはアニメーションの絵コンテを描き、コンセプトを構築する作業によく似ています。韓国でアニメーションを学んだ経験が、現在の制作プロセスの土台になっています。
そこから、多様な視点や想像力を通して、その物語をアイウェアへと落とし込んでいきます。創造性を最大限に発揮し、個性を大切にする姿勢は、アントワープ王立芸術アカデミーで学んだことが大きく影響しています。
Walter Van Beirendonckは前衛的なクリエイションの極致を、Berlutiは伝統的ラグジュアリーの極致を体現するブランドであり、パリ・ファッションウィークでは対極に位置する存在です。
この両極端なブランドで得た経験はWUJIC JOに大きな影響を与え、遊び心とクラシックさを兼ね備えた独自のバランスを持つブランドへとつながっています。
THEO Eyewearとのコラボレーションは、私にとって初めてのアイウェアデザインの仕事であり、2018年のSilmo Parisで発表されました。
幸運にも、このプロジェクトを通じて、コンセプトづくりから製品発売まで、ものづくりの一連の流れを実際に経験することができました。
さらに、THEO Eyewearから業界について多くの助言やサポートをいただいたことが、ごく自然な流れで自身のブランド「WUJIC JO」の立ち上げへとつながりました。
それは、コレクションに命を吹き込み、WUJIC JOというブランドの核となるアイデンティティを豊かにするための手法です。
アイウェアは単なる魅力的なプロダクトではなく、WUJIC JOが描く幻想的な世界観やストーリーを表現するメディアでもあると考えています。
私のコレクションは、その時々に自分が興味を持っているものから自然に生まれます。
ファーストコレクションを構想していた当時、私はBerlutiでメンズウェアデザイナーとして働いていました。クラシックなメンズウェアに囲まれた環境にいたことから、自然と普遍的でタイムレスな雰囲気を持つコレクションを作りたいと思うようになりました。
そこで、当時特に愛読していた古典文学『老人と海』をコレクションのテーマとして選びました。
WUJIC JOでは、すべてのコレクションを一つの完成したアート作品として捉えています。
ストーリーテリングは、その作品をより豊かにし、命を吹き込む存在です。コレクションを準備する過程で、イラストやグラフィックはごく自然に生まれてきます。
また、それぞれのフレームには固有のストーリーがあるため、モデルごとに専用のイラスト、グラフィック、映像などのビジュアルを制作しています。
私は、日本の職人技こそがWUJIC JOのデザイン価値をさらに高めてくれると考えています。
私たちがデザインに込める誠実さやこだわりは、日本のアイウェアづくりにおける真摯なクラフツマンシップと非常に相性が良く、その両者を組み合わせることは欠かせないことだと思っています。
今後は、若くインディペンデントなブランドだからこそできる、遊び心があり、実験的で、多様な挑戦を続けることで、アイウェア業界に新しい価値を提案していくブランドでありたいと考えています。