INTERVIEW

2026.10.30

Even Realitiesに聞く、 『消えていくテクノロジー』という発想

眼鏡とAIの交差点で考えていること

「デジタルと現実のちょうどいいバランス」を掲げるEven Realities。眼鏡というプロダクトにテクノロジーを溶け込ませるという挑戦の裏側には、まだ語られていない開発の物語があるはずだ。

そこで本記事は、ブランドへのQ&Aをもとに構成する。以下は、お送りする質問項目だ。

Q1. 「Even Realities」というブランド名、そして「Even G2」という製品名には、どのような想いが込められていますか。

「Even」には、デジタルと現実世界の“ちょうどいいバランス”という意味を込めています。「G2」はGeneration 2、すなわちブランドの思想を次の段階へ進めた第二世代モデルです。あえてカメラを搭載しない日常的スマートアイウェアという領域を切り拓き、プライバシーと日常性を両立する存在として、業界を牽引していく意思もこの名称に表れています。

Q2. アイウェア業界とテクノロジー業界、双方の経験を持つチームだからこそ大切にしているものづくりの姿勢を教えてください。

私たちが大切にしているのは、先に「本当に毎日かけたくなる眼鏡」であることです。
テクノロジーを追加するのではなく、快適さ、軽さ、見た目、視界といったアイウェアの基本を守った上で、機能を成立させています。

Q3. 「テクノロジーが日常に溶け込んで消えていく」という設計思想は、具体的にどのような工夫として反映されていますか。

テクノロジーは主張するのではなく、必要なときだけ役立つべきだと考えています。
その象徴が、あえてカメラを搭載しないという選択です。
装着者と周囲の人のプライバシーに配慮しながら、ディスプレイによる情報体験を届けます。

Q4. 視覚科学の専門家との協働は、フレームやディスプレイの設計にどのように活かされていますか。

視覚科学の専門チームとともに、長時間でも自然に見える表示や、快適な視距離、度付きレンズへの対応を追求しています。
ウェーブガイドレンズ、フレーム設計、多層コーティングなど、眼鏡としての見え方と快適性を技術面から支えています。

Q5. 会話サポート、原稿提示、ライブ翻訳など、多彩な機能はどのような優先順位で開発されていますか。

機能は、日常の会話や仕事の流れを妨げず、本当に役立つかを基準に開発しています。

今回のEven G2では、特に会話のサポートに力を入れました。
単なる文字起こしにとどまらず、AIが会話の文脈を捉え、専門用語の解説や登場人物の紹介、次に確認すべき情報をさりげなく提示します。

人が持つ知識や文脈を拡張しながら、目の前の相手との会話に集中できるよう設計しています。
議事録作成や翻訳にも対応し、会話の前後を含めて仕事を支えます。

Q6. 環境に配慮したものづくり(製造工程・パッケージ等)について、こだわっている点はありますか。

材料ロスを抑えることは、ものづくりにおいて当然大切にすべきことだと考えています。

デジタル制御による精密な加工で無駄を減らすとともに、性能やデザイン、そして箱を開けた瞬間の高揚感までを丁寧に設計しています。
100%リサイクル可能な段ボール素材のパッケージを採用するなど、その背後にある組み立てや包装の工程にも配慮を重ねています。

Q7. 今後、ブランドとして挑戦していきたいことは何ですか。

スマートグラスがiPhoneの次のパーソナルコンピューティングになり得ると考えています。

目指すのは、機能をただ増やすことではなく、人々が毎日自然に身につけたくなる新しいスタンダードをつくることです。
スマートグラスの世界におけるTeslaのように、プロダクトのあり方そのものを変え、業界を前へ進める存在になりたいと考えています。

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