CRAFT

2026.08.13

「時が教える真価」を聞く

ORIENSへの7つの質問——鯖江のものづくりと哲学を引き出すQ&A企画

福井県鯖江市。1947年の創業以来、この地で眼鏡をつくり続けてきたブランドがある。ORIENSだ。掲げるコンセプトは「経年変化を楽しむ大人の眼鏡」。使うほど、身につけるほどに深まる味わいを、真摯なものづくりを通して届けてきた。

その歴史や哲学は、数字や年表だけでは語り尽くせない。むしろ、日々眼鏡と向き合うつくり手自身の言葉にこそ、ブランドの本質が宿る。そこで本記事では、ORIENSへのQ&Aを通じて、その背景にある想いをひも解いていく。

Q1. 1947年の創業から現在まで、ORIENSが大切に受け継いできたものを教えてください。

1947年の創業以来、ORIENSが大切に受け継いできたのは、「技術」「信頼」、そして「本質を追い求める姿勢」です。

福井県鯖江市という世界有数の眼鏡産地で培われた職人の技術を受け継ぎながら、時代とともに新しい素材や設計、デザインにも挑戦し続けてきました。

私たちが変えないのは、長く愛用できる品質と、最高の掛け心地を追求すること。そして、一本一本を丁寧につくり上げる誠実なものづくりです。

ORIENSは、流行を追うための眼鏡ではなく、時を重ねるほどに価値が深まり、使う人の人生に寄り添う眼鏡を届けたいと考えています。創業から受け継がれてきた技術と信頼を礎に、これからも新しい価値を生み出していきます。

Q2. 「簡単じゃない、だからいい」という言葉に込めた想いを教えてください。

「簡単じゃない。だからいい。」には、効率だけでは生まれない価値を大切にしたいという想いを込めています。

ORIENSの眼鏡は、素材選びから設計、磨きや仕上げに至るまで、多くの工程を職人の手で丁寧に積み重ねています。時間も手間もかかりますが、その積み重ねが、長く愛用できる品質や美しい経年変化、そして心地よい掛け心地につながっています。

また、この言葉は使い手にも向けられています。眼鏡は掛け始めた瞬間に完成するものではなく、日々をともに過ごし、少しずつその人らしさが刻まれていくものです。だからこそ、すぐに答えが出るものではなく、時間を重ねることで本当の価値が見えてくる。

簡単には手に入らないものだからこそ、長く大切にしたくなる。

それが、ORIENSが考える「簡単じゃない。だからいい。」という価値観です。


Q3. 「真価は時が教えてくれる」——経年変化を楽しむ眼鏡という考え方について教えてください。

「真価は時が教えてくれる」とは、時間を重ねることで初めてわかる価値がある、というORIENSの考え方です。
私たちは、眼鏡は完成した瞬間がゴールではなく、使い始めてからが本当のスタートだと考えています。

日々身に着けることで生まれる艶や風合い、使う人の表情や暮らしに馴染んでいく佇まい。その変化は劣化ではなく、その人だけの時間が刻まれた証です。

ORIENSは、そうした経年変化を美しく受け止められる素材選びや設計、仕上げにこだわっています。流行や一時的な新しさではなく、5年後、10年後にも「この眼鏡を選んでよかった」と思える一本でありたい。それが私たちの目指すものづくりです。

「真価は時が教えてくれる。」

この言葉には、手にした瞬間だけでは測れない価値を信じ、使い続けることで深まる愛着や美しさを大切にしたいという想いが込められています。


Q4. 「素材・設計・職人技」のなかで、特にこだわっている工程を教えてください。

私たちは、眼鏡の美しさはデザインだけで決まるものではなく、掛けたときのバランスやフィット感まで含めて完成すると考えています。

フロントとテンプルの重量配分、顔に沿う角度、重心の位置など、目には見えにくい部分まで細かく設計することで、長時間掛けても疲れにくく、自然に馴染む一本を目指しています。

その設計を形にするために欠かせないのが、厳選した素材と、鯖江の職人による高い加工技術です。素材の特性を見極め、一つひとつ丁寧に磨き上げることで、設計で描いた理想の掛け心地と美しい佇まいを実現しています。

ORIENSは、「素材」「設計」「職人技」のどれか一つではなく、そのすべてが高いレベルで調和して初めて、本当に長く愛用できる眼鏡になると考えています。


Q5. 鯖江産であること、また鯖江の眼鏡づくりの伝統が、ORIENSにどう生きているかを教えてください。

ORIENSにとって「鯖江産」であることは、産地を示すだけではありません。100年以上受け継がれてきた眼鏡づくりの文化と哲学を受け継ぐことだと考えています。

鯖江では、一人の職人がすべてをつくるのではなく、それぞれの工程を専門とする職人たちが、高い技術を持ち寄り、一つの眼鏡を完成させます。その丁寧な分業と、妥協を許さないものづくりの姿勢こそが、鯖江の大きな強みです。

ORIENSも、その伝統を大切にしながら、素材の選定、設計、磨きや仕上げに至るまで、一つひとつの工程に時間をかけています。効率だけを求めるのではなく、長く使うことで価値が深まる一本をつくるという考え方は、まさに鯖江のものづくりから受け継いだものです。

私たちが掲げる「真価は時が教えてくれる」という言葉も、流行を追うのではなく、何年、何十年と愛用される眼鏡を目指すという、鯖江の職人文化への敬意から生まれています。

ORIENSは、鯖江の伝統を守るだけではなく、その技術や哲学を現代の感性で表現し、次の世代へつないでいくブランドでありたいと考えています。

Q6.「ORIENS(オリエンス)」の名前やデザインに込めた意味を教えてください。

「ORIENS」という名前には、“新しい価値が生まれる場所”という想いを込めています。

語源であるラテン語のOriensには、「昇る」「東」「始まり」といった意味があります。私たちはその言葉に、新しい一日が始まるように、眼鏡を通して新しい自分や新しい価値との出会いを届けたいという願いを重ねました。

デザインにおいても、流行を追うことだけを目的にはしていません。何年経っても美しいと感じられる普遍性と、掛ける人の個性を引き立てる存在感の両立を目指しています。

余計な装飾を削ぎ落としながらも、素材の質感や細部の造形、掛け心地にまでこだわることで、使い込むほどに愛着が深まり、その人らしい表情を育てる一本になると考えています。

ORIENSが目指しているのは、時間とともに完成していく眼鏡です。

だからこそ、「真価は時が教えてくれる」というブランドメッセージや、「簡単じゃない。だからいい。」というものづくりの姿勢とも深くつながっています。手にした瞬間の美しさだけではなく、5年後、10年後にこそ、その価値を実感できる眼鏡でありたい。それが、ORIENSという名前とデザインに込めた想いです。

Q7. これからORIENSを永く愛用する方に、お手入れや付き合い方のアドバイスを教えてください。

ORIENSは、使い始めた瞬間が完成ではなく、そこから持ち主とともに育っていく眼鏡だと考えています。

永くご愛用いただくために、特別なことをする必要はありません。毎日やさしく扱い、汚れをこまめに落とし、定期的にメンテナンスを受ける。その積み重ねが、眼鏡を美しく保ち、快適な掛け心地につながります。

また、フレームは使い続けることで少しずつ表情を変えていきます。素材に生まれる艶や風合い、小さな変化も、その眼鏡が歩んできた時間の証です。私たちは、それを劣化ではなく、その一本だけの「経年美」と考えています。

もし掛け心地に違和感を覚えたり、ネジの緩みや歪みが気になったりしたときは、無理に使い続けるのではなく、お近くの眼鏡店で調整を受けてください。適切なメンテナンスを重ねることで、本来の掛け心地を長く保つことができます。

時間をかけて育まれる価値こそ、ORIENSが大切にしているものです。

ぜひ日々の暮らしの中でたくさん掛けていただき、その眼鏡にしか生まれない表情を楽しみながら、永く付き合っていただければ嬉しく思います。

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