BRAND STORY
「売った瞬間に、記録が残る」。眼鏡店の現場から生まれた、業界専用のレジ。
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CRAFT
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BRUNO CHAUSSIGNAND — 夫婦眼鏡士が生む、フランスの手仕事
眼鏡のデザイナーは数多くいる。眼鏡士も世界中にいる。しかし、自らの店舗で毎日お客様の顔を見ながら、自分のコレクションをデザインし、フランスの工場で一から作り上げる人物となると、世界でも極めて限られる。ブルーノ・ショシニョンは、そんな稀有な一人だ。

ブルーノと眼鏡との出会いは子供の頃にさかのぼる。引き出しの中に見つけた古い眼鏡をいじって遊んでいたが、当時はそれが仕事になるとは思っていなかった。転機となったのは、叔父の存在叔父が独立系の眼鏡士だったことから眼鏡の世界に引き込まれ、2004年にファーストコレクションを発表した。
「コンピューターで設計すれば正確なフレームは作れます。でも、掛けたときに人の顔に馴染むかどうかは、数値だけでは分からない。それは、何千人もの顔を見てきた眼鏡士の目でしか判断できないのです」

ブルーノのデザインプロセスは、驚くほどアナログだ。すべてのフレームは鉛筆と方眼紙から始まる。CADソフトではなく、自分の手で線を引く。なぜなら、手で描いた線には「揺らぎ」があるからだ。その揺らぎが、完成したフレームに有機的な温かみを与える。
「完璧に直線的なフレームは、コンピューターが作ればいい。私が作りたいのは、掛ける人の顔に寄り添う、少しだけ不完全な美しさです」
1本のBRUNO CHAUSSIGNANDが完成するまでに、50以上の製造工程を経る。フランス、イタリア、ドイツの卓越した技術を持つパートナー工場で、各工程の専門家が精密かつ丁寧に作業する。構想から完成まで数ヶ月。量産品なら数日で終わる工程に、なぜこれだけの時間をかけるのか。
「急いで作れば、コストは下がるかもしれない。でも、急いで作ったフレームは、掛ける人を急かす。私たちのフレームは、掛ける人の時間を豊かにするものでありたい」
ブルーノは眼鏡士として毎日お客様の肌に触れるフレームを見てきたからこそ、素材選びに妥協がない。使用するのはセルロースアセテート(綿花とアセトンから生まれる天然由来素材)とサージカルステンレスなどの肌に優しい金属。素材そのものの質感を最大限に活かした仕上げが、BRUNO CHAUSSIGNANDの美学だ。
眼鏡士としての経験が、デザイナーとしてのものづくりに直結している。掛ける人の肌に毎日触れるものだからこそ、素材の品質と仕上げの丁寧さに一切の妥協を許さない。
ブルーノのもう一つのシグネチャーが、フレームの立体的なベベリング(削り落とし)だ。建築からインスピレーションを受けた幾何学的なラインが、ミニマルなメタルフレームにもラグジュアリーな快適さと繊細な洗練を加える。光の角度によって表情が変わるこの彫り込みは、「見えないところにまで手を入れる」フランスの職人気質そのもの。
「眼鏡フレームはピュアなデザインの産物である。実用的で、美しく、品があるべき。そのフォルムは、掛ける人の人生を豊かにする美しさを持つべきだ」。ブルーノの言葉には、デザイナーと眼鏡士の両方の矜持が滲んでいる。
一見クラシックに見えるフレームも、よく見ると非対称のディテール、予想外のカット、印象的な配色に気づく。ラインの揺さぶり、アンバランスの中のバランス——それが、BRUNO CHAUSSIGNANDにしか作れないフレームの正体だ。
子供の頃から眼鏡に魅せられ、眼鏡士としてもデザイナーとしても歩み続ける男が、50以上の工程と3ヶ月をかけて仕上げる1本。その価値は、掛けた瞬間にわかる。